幸せを紡ぐ物語

  1. 物語【girls garden】第2話

    ある日、森へ迷い込んだ若者が、その木のところへたどり着きました。若者は苦しみと言う重い荷物を背負い、疲れ果てていました。ぼんやりと木を見上げる若者の前に二人の少女が現れ、少女の一人が木の葉を一枚取ると、若者に差し出しました。

  2. 物語【祝福】第1話

    この無人島で、僕は育った。僕の他に人間はいなかったので、もう何年も誰かと話した記憶もなかったけれど、それが普通だった。僕が子どもの頃は「父さん」と言う人がいて、僕の面倒を見てくれて、生きていくためのさまざまなことを教えてくれた。

  3. 物語【ともだち】第1話

    ある山の上の小さな山小屋に、お父さんとお母さんと女の子が住んでいました。女の子の一家は、やぎの乳から作った美味しいチーズや、お母さんが焼いた味わい深いパンを街へ売りに行ったり、旅の宿として泊まっていく旅人のお世話をして生活をしていました。女の子は山の暮らしが大好きでした。

  4. 物語【girls garden】第1話

    うっそうと木が立ち並んだ暗い森の奥深く、木々の作る暗闇から解放された明るい場所がありました。その場所は、暗い舞台の上でまるでそこだけスポットライトがあたっているかのように、1年中光に満たされていました。

  5. 物語【春を待つ日】最終話

    「一度自分の故郷へ帰ろうと思う。この国と違って気候が良くて住みやすい国だよ。でも、僕自身が住み難くしていたんだ」故郷で何かあったのだろう、と思ったけれど私は尋ねませんでした。「どんなに住み心地の良い場所でも、楽しむ心がないとダメだと君とこの国の人たちに教えてもらったよ。

  6. 物語【夜の風に吹かれて】最終話

    「あなたはたった1人でこの畑を?」「野菜を育てる暮らしが私の夢だったからね。景気が良い大きな町へ引っ越して行ったこの町の者たちは、私を偏屈な男だと笑ったよ。でも1人ではなかった。妻が一緒に残って私の夢につきあってくれたんだ」老人は嬉しそうにニッコリと笑った。

  7. 物語【citrus】最終話

    夕方、最後のフェリーが出る時間がやってきた。僕は思わず「この島に住んじゃおうかな」とつぶやいた。女の人は僕のほうを見ずに、ただ海だけを見ながら言った。「この島は死人が住むところじゃないわ。生きた人間が住むところよ。

  8. 物語【春を待つ日】第4話

    「故郷か…」故郷、と言った私の返事に何かを思い出したかのように若者はつぶやきました。「あなたはなぜ自分が生まれた国を出たの?」若者は私の質問には答えずに、アイスクリームのコーンの最後のひとかけらを口に放りこみました。

  9. 物語【夜の風に吹かれて】第5話

    この家の裏に畑があり、野菜を育て、ヤギを飼っている。時折隣の町まで出かけ、野菜を売ったり、他の食物と交換してもらう。「まれにあんたのような旅人を泊めてやると、金を置いて行ってくれることもある。どうやらあんたは文無しのようだが」老人はそういって笑った。

  10. 物語【citrus】第2話

    爽やかで甘酸っぱい香りにひかれた僕は、ジューススタンドで冷たいオレンジ色のジュースを買った。ジュースを一気に飲み干す僕の顔を見て、女の人が言った。「まるで死人のような顔をしているわ。船酔いしたの?」「大丈夫です。

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