か
-
物語【キャンディ】最終話
大人になった私には、たくさんの友達ができました。おばあちゃんは相変わらずおしゃれで、近所の人に頼まれては細々したものを縫い、ささやかな生活を楽しんでいます。私はお給料が出ると、美味しいお茶とおばあちゃんの大好きなお菓子を買って、おばあちゃんの部屋を訪ねました。
続きを読む -
物語【キャンディ】第4話
おばあちゃんがくれたキャンディ。一人ぼっちで学校から帰る道、こっそりポケットに忍ばせてきたそのキャンディを一粒たべました。すると、夕焼け空が私に優しく語りかけ、「大丈夫よ」と言いました。遊ぶ友達がいない週末、公園のブランコに一人で揺られながらそのキャンディーを一粒食べました。
続きを読む -
物語【キャンディ】第3話
私はいつも、友達との悩みや家でのことをおばあちゃんに打ち明けました。おばあちゃんは時には大げさに相づちをうち、時には一緒に笑い、時には私の代わりに怒ってくれました。おばあちゃんに話を聞いてもらった後は、不思議と心がすっきりとしたものです。
続きを読む -
物語【キャンディ】第2話
おとなしくて友達が少なかった小学生の私は、ウチから歩いていける場所にあった、おばあちゃんが一人で暮らすマンションに、おばあちゃんが暇そうな時を見計らっては遊びに行きました。マンションのチャイムを鳴らすと、ドアからのぞくおばあちゃんの満面の笑顔。
続きを読む -
-
-
-
-
物語【ガーベラ】最終話
悲しい気持ちで下を向いていた私を、お花屋さんがバケツから救い上げ、手早く新聞に包みました。私はお花屋さんのお家に飾られました。少ししおれてきてしまった私だけど、お花屋さんは私を特別素敵な花瓶に生けてくれました。そして、食卓の真ん中の特等席に飾り、愛情のこもった目で私をながめました。
続きを読む -
物語【ガーベラ】第4話
私は花です。ガーベラです。町の小さなお花屋さんに並んでいます。私は今日、どなたのお家に飾られるのかしら。そう思いながらお客様を待っていたけれど、誰も私を選ばないまま、私の花は色あせてきてしまいました。明日はこのお店の定休日です。
続きを読む