【幸せを紡ぐ物語】

物語【希望の歌】第6話

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箱の中はからっぽだった。

希望の箱のふたを開けても、世界は何一つ変わらない。
ただ、小さな箱から懐かしいような音楽が流れるだけだった。

「オルゴールだね」
「懐かしいわ」
「子どもの頃大好きだったんだ」
「まだオルゴールが存在していたとはね」

大人たちが口々に何か言っていたけど、僕たちは呆然と立ち尽くしていた。

…最終話へ続く
〈絵と文/松本圭〉

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