幸せを紡ぐ物語

  1. 物語【日傘】最終話

    閉じ切ったままの窓に顔を寄せ、吹き荒れる雨風の中を悠然と歩いていくあの人の姿を見つめた。一瞬強い風が吹き、竹林がざわっと揺れ、笹の葉が舞い散った。あの人はよろめき立ち止まったけれど、額に張り付いた笹の葉をさっと払いのけると、何事もなかったかのように歩き去って行った。

  2. 物語【ともだち】第3話

    お父さんとの話を終えると、女の子はすぐに犬のところへ行きました。「私、来月から町の学校へいくんだって。あなたと離れ離れになってしまうわ」落ち着いた様子で犬が尋ねました「ずっと帰ってこないの?」「きっと長い休みには帰ってこれると思うけど…」「それなら心配することないじゃないか。

  3. 物語【girls garden】最終話

    またある日、森へ迷い込んだ子どもが、その木のところへたどり着きました。子どもは愛を求め、誰かのぬくもりを必要としていました。涙を流しながら木を見上げる子どもの前に二人の少女が現れ、少女の一人が木の葉を一枚取ると、子どもに差しだしました。

  4. 物語【日傘】第2話

    この数ヶ月の間、開いたことがないこの部屋の窓から見ると、向こうの竹林の緑の爽やかさと合間って、まるで暑い気配は感じられない。でも、この日差しの強さからすれば、真夏の太陽は容赦ないはずだ。この部屋からは、季節さえ忘れ去られている。その日は朝から強い風雨が吹き荒れていた。

  5. 物語【ともだち】第2話

    ある日、お父さんが女の子を呼んで、あらたまった顔をして話しをしました。「お前は来月から町の学校へ行くんだよ。ここから通うのは無理だから、学校の寄宿舎で暮らす手配をしたよ」女の子は驚いてお父さんの顔をみました。「お前が山の暮らしを大好きなことは知っている。

  6. 物語【girls garden】第2話

    ある日、森へ迷い込んだ若者が、その木のところへたどり着きました。若者は苦しみと言う重い荷物を背負い、疲れ果てていました。ぼんやりと木を見上げる若者の前に二人の少女が現れ、少女の一人が木の葉を一枚取ると、若者に差し出しました。

  7. 物語【日傘】第1話

    いつもの時間、もう数ヶ月も閉じたままの窓から、外を覗く。小さな裏庭の低い垣根の向こうを、あの人が通り過ぎて行く。彼女の背景を彩る、通りを挟んだ竹林の竹のように、いつでもすうっと背筋を伸ばしまっすぐに前を向いて歩いていく。こちらに目を向けることはない。

  8. 物語【ともだち】第1話

    ある山の上の小さな山小屋に、お父さんとお母さんと女の子が住んでいました。女の子の一家は、やぎの乳から作った美味しいチーズや、お母さんが焼いた味わい深いパンを街へ売りに行ったり、旅の宿として泊まっていく旅人のお世話をして生活をしていました。女の子は山の暮らしが大好きでした。

  9. 物語【girls garden】第1話

    うっそうと木が立ち並んだ暗い森の奥深く、木々の作る暗闇から解放された明るい場所がありました。その場所は、暗い舞台の上でまるでそこだけスポットライトがあたっているかのように、1年中光に満たされていました。

  10. 物語【citrus】最終話

    夕方、最後のフェリーが出る時間がやってきた。僕は思わず「この島に住んじゃおうかな」とつぶやいた。女の人は僕のほうを見ずに、ただ海だけを見ながら言った。「この島は死人が住むところじゃないわ。生きた人間が住むところよ。

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