幸せを紡ぐ物語

  1. 物語【誰も知らない】第2話

    ざわざわざわざわ…木々の声。まだまだ風が冷たいね。今日は特に冷えること。森の中の生き物たちは寒くはないかしら。さあ、今日もこの森を守りましょう。ひそひそひそひそ…生き物たちの話し声。まだまだ春は遠くだね。

  2. 物語【good night】第1話

    ねえねえ聞いて、私の話。私はここで生まれたの。ここってどこ?って聞かれたら、それはこのカラスウリの花って答えるわ。カラスウリの花ってね、夜になると咲いて次の朝にはしおれてしまうの。

  3. 物語【cross road】最終話

    いろいろな雑音が混じりあう交差点で、この星の歌が聞こえてきました。ジョン・レノンという地球人の歌です。この人が言った言葉が私をいつも励ましてくれます。君が独りの時、本当に独りの時、誰もができなかったことをなしとげるんだ。だから、しっかりしろ。

  4. 物語【誰も知らない】第1話

    誰も知らない森の中。外の世界から森を守るかのように高い木々が立ち並び、木漏れ日が当たる地面は草に覆われ、いつもしっとりと湿り気を帯びています。その地面の下の土の中は、柔らかくて暖かくて、居心地の良い暗闇。私はこの森の地面の中で、孵化する時を待っています。

  5. 物語【夜間飛行】最終話

    やがて、小さな自分のアパートへ舞い戻った青年に、翼をつけた女性が言いました。「あなたはどこへでも行くことができる。想像力という翼を広げて、どこへでも…」女性はにっこり微笑むと、パサリとわずかに羽の音をさせて、夜の空へと飛び立っていきました。

  6. 物語【cross road】第3話

    必ずまた会える誰かを信じられるなら、一人も時には楽しいものです。でも、それは孤独ではありません。孤独が好き、なんて言う人は、本当に孤独な思いをしたことがない人なのでは?なんて思ってしまいます。ふと、故郷の星を探して空を見上げました。私はもう二度と生まれた星へは帰れないのです。

  7. 物語【小さな灯】最終話

    小さな天使は、たくさんの明かりが消えてしまった暗闇の場所で、たった1本だけでも明かりを灯しているろうそくを見ると、健気さに胸を打たれました。そして、たった1本の明かりを励ますかのように、消えたろうそくに「希望」の明かりを灯してまわりました。

  8. 物語【夜間飛行】第4話

    翼のある女性とともに、青年は空の上から様々な世界を見てまわりました。暖かい南の海の、今まで見たことがない深く透明な青さ。寒い寒い北の国の、真っ白な雪の世界と暖かく揺れる家々の明かり。アラビアンナイトのような建物に、青年の心はワクワクと弾み、思わず感嘆の声を上げました。

  9. 物語【cross road】第2話

    仕事が休みの日になると時々、私はこの交差点にやってきます。巨大な交差点の真ん中に立って人ごみにまぎれていると、雑踏の中、妙な安心感を覚えます。地球人だろうが、宇宙人だろうが関係なく、この雑踏の中では私は大勢の中の一人にすぎないのです。そしてまた、猛烈な孤独感を感じることもあります。

  10. 物語【小さな灯】第4話

    小さな天使は少し考えてからこう答えました。「私が神様に天使にしていただく前、人間界にいたころのことを覚えているの。ずいぶんと短い間だったけれど、お父さんやお母さんに愛されて、たくさんの人たちが私を見守ってくれて、とても大切にしてもらったわ。

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