【幸せを紡ぐ物語】

物語【ハナキリン】第3話

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王様の愛情がこもった手紙を、お姫様は涙を流しながら読みました。
そして、お姫様は初めて知った自分の境遇と、この城を出て暮らすことへの不安で、胸が震えました。
今までたった一人の召使いとしか、自分以外の人間に会ったこともないと言うのに、どうしてこの城を出られましょう。

召使いが言いました。
「お姫様、私はまだ幼子のあなたをお預かりしたとき、あなたの父上に命じられたことがあります。
あなたにマナーを身につけさせること、文字の読み書きと計算ができるようにすること、優しさと思いやりを育むこと、そして、自分の足でしっかり歩けるように力強く育てることです。」

お姫様が召使いを見つめると、召使いは満面の笑みでお姫様を見つめ返しました。
その笑みには、自分の仕事への自信と、お姫様への揺らぐことのない信頼が満ちあふれていました。

…最終話へ続く
〈絵と文/松本圭〉

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