【幸せを紡ぐ物語】

物語【日傘】第1話

01_higasa

いつもの時間、もう数ヶ月も閉じたままの窓から、外を覗く。
小さな裏庭の低い垣根の向こうを、あの人が通り過ぎて行く。
彼女の背景を彩る、通りを挟んだ竹林の竹のように、いつでもすうっと背筋を伸ばしまっすぐに前を向いて歩いていく。

こちらに目を向けることはない。

強い日差しが照りつける真夏の太陽の下、今日もあの人が通り過ぎて行く。
白い日傘をさし、いつものようにまっすぐに前を向いて、まるで生まれてこのかた汗なんて一滴もかいたことがありません、とでも言うように、涼しげな横顔で通り過ぎて行く。

…第2話へ続く
〈絵と文/松本圭〉

・・・◆・・・◆・・・◆・・・

絵画作品「日傘」作品詳細はこちらからどうぞ!

関連記事

「幸せを紡ぐ絵」無料メルマガ

展示・講座開催・1day講座など、最新情報はメルマガでいち早くお知らせします。

ご登録はこちらから>

公式ライン

友だち追加

松本圭のインスタ

フォローお願いします☆

@kei_atelieropal

ページ上部へ戻る