幸せを紡ぐ物語

物語【candle in the wind】第3話

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僕はその女の心の中に入り込んでいた。
そうか、この女は恋人と別れたのだな。
たかが恋をなくしただけ、というわけではないのだろう。
この女の無垢なる魂は金色の輝きを放っていると言うのに、心の中の情熱の火はすっかり消えてしまったようだ。

人間の感情と言うのはやっかいなものだ。
この女の心の中にあるのは灰色の雲と砂。
吹き荒れる風の音が、ただ悲しみと孤独の音楽を奏でている。
僕は見渡す限りの灰色の世界の中で、人間と言う生き物の滑稽さを思い、しばらくの間たたずんだ。

さあ、僕がやるべき仕事をしなくては。

…第4話へ続く
〈絵と文/松本圭〉

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