【幸せを紡ぐ物語】

物語【happy moon】第5話

happy_moon

しばらくたわいないおしゃべりを楽しんでいた男の子と女の子は、ふと、町外れの公園に目を留めました。

「ねえ、見て。あの公園にいる老人。人生に絶望しているようにみえるわ。」
「そうだね。とても悲しそうだ。」
「絶望の淵から救い出す方法はあるのかしら。」
「それは本人の心次第だからね。」

「さあ、僕たちの思いを伝えよう。決めるのはあの人だけれど…」

羽の生えた男の子が手のひらを広げてふうっと息を吹きかけると、月の下に広がる街に、一枚の黄金の羽根が舞い降りました。

…最終話へ続く
〈絵と文/松本圭〉

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