【幸せを紡ぐ物語】

物語【夜明け】第2話

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あるとても寒い晩、もうすぐ夜が明ける頃、少女はそっと家の外に出ました。
雪は宵のうちに止み、降り積もった雪が淡く光り輝いています。
見上げると、空にはまだ冬の夜を彩る星たちが輝いていました。

「お母さん、いってきます。私、神様のご褒美が何か知りたいの。」
少女はドアの前で小さくつぶやくと、まだ誰も足跡を付けていない新雪の上を、ろうそくの明かりを手に一人歩きだしました。
真新しい小さな足跡が点々と道しるべを残して行きます。

真冬の山は凍える寒さでしたが、少女の心は頂上で待っていることへの好奇心でいっぱいでした。
雪を踏みしめる足下は、冬の始め、町へ働きに出るお父さんが買ってくれたフカフカのブーツです。

…最終話へ続く
〈絵と文/松本圭〉

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