【幸せを紡ぐ物語】

物語【ともだち】第2話

tomodathi

ある日、お父さんが女の子を呼んで、あらたまった顔をして話しをしました。
「お前は来月から町の学校へ行くんだよ。ここから通うのは無理だから、学校の寄宿舎で暮らす手配をしたよ」

女の子は驚いてお父さんの顔をみました。
「お前が山の暮らしを大好きなことは知っている。父さんと母さんにとって、それはとても嬉しいことだ。
だが、これからの時代勉強は大切だし、お前には友達が必要だ」

今まで山以外の世界を知らなかった女の子には、町の寄宿舎など想像もつきません。
お母さんに文字を教えてもらって本を読むことはできたけれど、学校の勉強って何をするんだろう、自分に友達などできるのだろうか、と不安で胸が震えました。
だけれど、つつましい暮らしの中から寄宿舎のお金を工面してくれたお父さんとお母さんの気持ちを考えると、黙ってうなづく以外にありませんでした。

…第3話へ続く
〈絵と文/松本圭〉

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