【幸せを紡ぐ物語】&【創作レッスン】

【物語】シャボン玉

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ひと月に一度見る夢。
夢の中の誰かは、いつも私に語りかけ、私を見守ってくれています。

「いつもあなたを見ています。遠くの空から見ています。」

今日もまたあの夢を見ました。
1ヶ月に1度、必ず見る夢。

どこか遠くの空から私に語りかける声がして、私は声の主を捜すのだけれど、あたりには誰も見当たりません。
見上げる上空には青い空が広がり、たくさんのシャボン玉が舞っています。

目覚めるといつも私の頬には涙がこぼれていました。

今朝もあの夢を見て目覚めました。
いつも涙とともに目覚めるのだけれど、あの夢を見た朝の私の心は穏やかです。

こんにちは。私は空です。
いつもあなたを見ています。

晴れた日も曇りの日も雨の日も、毎日を丁寧に生きるあなたをいつも見ています。

あなたは毎朝起きるとすぐに窓を開け、私に「おはよう」とあいさつをしてくれますね。

晴れた日には晴れやかな笑顔で、
曇りの日も暖かな心で、
雨の日もまた良きことと受け止めて、
空を見あげて「おはよう」とあいさつをしてくれるあなた。

私もあなたに「おはよう」と応えています。

こんにちは。私は風です。
いつもあなたを見ています。

春に吹くそよ風も、夏に吹くさわやかな風も、秋に吹く優しい風も、冬に吹くひんやりした風も、いつもあなたを見ています。

そよ風の中を歩くあなたは、いつも鼻歌まじり。
季節の移り変わりを告げる風に、人生を愛おしむ。

強い風の日には、あなたは子どもみたいにはしゃいで、心の中で密かに歓声を上げていますね。
あなたが歓びとともにいる時、私はあなたとともに歓んでいます。

こんばんは。私は星です。
いつもあなたを見ています。

暗くなった道、仕事を終えて家路を急ぐあなたを、いつも見ています。
あなたは一日が無事に終わったことに感謝しながら、私に「ありがとう」と言ってくれますね。

今日あった良いことを数え、
今日あった悲しみに別れを告げ、
今日出会った人々の顔を思い浮かべて…。

あなたが私を見上げて誰かの幸せを願う時、私はあなたのために祈っています。

「いつもあなたを見ています。遠くの空から見ています。」

今日もまたあの夢を見ました。
1ヶ月に1度、必ず見る夢。

どこか遠くの空から私に語りかける声がして、私は声の主を捜すのだけれど、あたりには誰も見当たりません。
見上げる上空には青い色が広がり、たくさんのシャボン玉が舞っています。

目覚めるといつものように私の頬には涙がこぼれていました。

今日も窓を開けると青い空がありました。
そして、爽やかな風が吹いていました。

夜にはきっと星が輝くことでしょう。

終わり


〈絵と文/松本圭・物語制作2015年〉
お読みいただきありがとうございました

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