【幸せを紡ぐ物語】

物語【睡蓮】第4話

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1年前、夢破れて故郷を離れてから、誰かのために力を尽くすなどと言うことがあっただろうか…。
思えば今日まで、ただひたすらに自分のためだけの道のりだったと、若者は歩きながら旅路に思いを巡らせていました。

小さな睡蓮の池を出てから、ちょうど丸一日たった午後、歩き続けた若者は西の森へつきました。
睡蓮の妖精に道案内されるままに若者が歩いて行くと、森の真ん中に大きな池がありました。
大きな池はたくさんの睡蓮の葉が浮かび、花が咲き誇っていました。

「おかげさまで約束の時間までに西の森へつくことができました。あなたのおかげです。」
睡蓮の妖精は丁寧にお礼を言いました。

…最終話へ続く
〈絵と文/松本圭〉

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