【幸せを紡ぐ物語】
10.102022
物語【朝の仕事】第3話
お父さんはお弁当の時間になっても来ませんでした。
ゆうこ先生が
「お父さんからお電話があったわよ。お仕事が長引いているんだって。あなたの分のお弁当も用意してあるから、先生と一緒に食べましょうね。」
と言ってにっこり笑いました。
クラスのみんなはそれぞれ自分の家族のところへ嬉しそうに走って行きました。
仲良しのマリちゃんのお母さんが、
「お弁当たくさん作りすぎちゃったから一緒に食べよう」
と声をかけてくれました。
ゆうこ先生は
「あらあら、あんまり食べすぎると午後から走れないわよ、リレーの選手でしょう?」
と言って笑いました。
お父さんとの生活では見たことないような、手作りのご馳走が詰まったお弁当。
先生とマリちゃんのお父さんお母さんと私と一緒に食べるお弁当、マリちゃんは嬉しそうにはしゃいでいました。
…第4話へ続く
〈絵と文/松本圭〉
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