【幸せを紡ぐ物語】&【創作レッスン】
4.102026
【創作レッスン】透明水彩絵の具と不透明水彩絵の具の違いとは?特徴・使い方・選ぶヒントを解説

幸せを紡ぐ絵 画家・アート講師
松本圭です。
水彩絵の具は「不透明水彩絵の具」の他に「透明水彩絵の具」がある、というと、「水彩絵の具って種類があるの?」と驚かれることがあります。
今回は「不透明水彩絵の具」と「透明水彩絵の具」、それぞれの特徴や使い方の違いについて、お話ししたいと思います。
さまざまな違いや特徴がある中の一部になりますが、ご参考になれば幸いです(^^
「不透明水彩絵の具」の特徴
不透明水彩絵の具はガッシュと言います。
顔料が多く糊が少ないため、不透明で下の色を覆い隠すことができる、マットな仕上がりと鮮やかな発色が特徴の絵の具です。
私は若い頃セツ・モードセミナーという画塾のようなところに通っていたのですが、そこでの指定の絵の具がガッシュだったので、昔は水彩というと主にガッシュを使っていました。
不透明水彩絵の具の使い方の特徴を簡単に上げると…
- 顔料の粒子が大きく粘度が高いため、強い発色で紙に定着する
- 白い部分には白い絵の具を使う、また明るい色を作るためには白を混ぜる
- 色を重ねても下の色が透けづらく、濃い色の上から明るい色を上塗りすることもできる
※水彩絵の具は耐水性ではないので、濃い色の上に薄い色を塗ったとき、下の絵の具が溶けて色が混ざりあったりします - 色を混ぜるときはパレットで混色する
ということなどがあります。
私たちが小学生の時に使っていた水彩絵の具は?というと使い方としては「不透明水彩絵の具」になります。
正確には、子どもたちが使っている学童用の絵の具は不透明水彩絵の具とも若干違っていて、通常の不透明水彩絵具よりは透明度が高いです。
なぜかって言うと、完全に不透明だと鉛筆の輪郭線が絵の具で消されてしまい、子どもたちが鉛筆の輪郭を生かした着色ができないから、だそうです。
そこで、子どもたちが使う学童用の絵の具を「学校絵の具」「半透明絵の具」と呼ぶ場合もあります。
使い方的には主に不透明水彩のように使うことが多いと思うので、私たちにとって馴染みが深い水彩絵の具というと「不透明水彩絵の具」の方なのではないでしょうか。
「透明水彩絵の具」の特徴
大人の生徒さんが好んで使う「透明水彩絵の具」。
私も現在制作で使っている主な絵の具はアクリル絵の具と透明水彩絵の具なのですが、透明水彩の色の美しさ、にじみやぼかしの多彩な表現は大きな魅力です(^^
透明水彩絵の具は、アラビアゴム糊の比率が多く顔料の量が少ないため、透明度が高く、下の色が透けて見えるのが最大の特徴です。
たっぷりのお水を使って、淡く鮮やかな色合いや、にじみやぼかし技法、また、透明度を生かした重ね塗りなど繊細な表現に適しています
透明水彩絵の具の使い方の特徴を簡単に上げると…
- 混ぜる水の量を少なくすると色が強めに、水の量を多くすると明るい色になる
- 白絵の具を混ぜると透明度が意思なわれるのて使いません。色の濃淡を作るには加える水の量で調整する
- パレットでも混色できますが、透明度がある為、紙に塗った絵の具が乾いた上から、色を重ねて塗ることで混色できる
- 暗い色の上に明るい色はのりませんので、明るい色から順に塗っていく。白い部分は紙の白を塗り残す
などがあります。
透明水彩絵の具は、パンカラーと言って、絵の具を小さな四角い容器(パン)に乾燥・固形化させたものも販売されています。
透明水彩と不透明水彩の違い
どちらも顔料とアラビアガムを混ぜ合わせたものですが、その比率と顔料の種類によって、透明水彩か不透明水彩かに分かれます。
透明水彩と不透明水彩を使う上で大きな違いの1つは
「白い絵の具」を使うか使わないか
ではないかと思います。
透明水彩絵具は、混色で白は使わず、加える水の量で色の濃淡を作ります。
では、白はどうやって表現するの?っていうと、色を塗らずに紙の白を塗り残すことで白の表現になります。
水をたっぷり使って、濃淡、にじみやぼかしを表現することで、透明感のある美しい色合いの作品ができあがります。
不透明水彩絵具は、色の濃淡を作ったり白い部分を描くのに、白い絵の具を使います。
一度塗って乾いた濃い色の上から白などの明るい色を載せることもできますが、一度乾いた絵の具も水を加えると溶け出すので、濃い色の上から明るい色を載せるときは何度もこすったりしないように注意が必要です。
透明水彩絵の具が水の量で色の濃淡を表現するのと違って、不透明水彩絵の具は白い絵の具を混ぜることで色の濃淡を作ります。
つまり、色の薄い濃いに関わらず、絵の具液の水の分量は一定にします。
同じ絵の中で、やけに水っぽい部分があったり、べったりと濃いところがあったり…という風に絵の具に混ぜる水の量を変えるのではなく、一定の水の濃度の絵の具液で塗った方が完成がきれいで見た目にも影響が出ます。
透明水彩絵の具と不透明水彩絵の具、それぞれに適した紙は
水彩絵の具で絵を描く上で紙は重要です。
透明水彩絵の具は水彩紙を使います。
水をたっぷり使うため紙がふにゃふにゃに波打ちやすい、また、丈夫な紙でないと紙の表面が痛みやすいからです。
水彩紙にはさまざまな種類がありますので、好みの水彩紙を探してみるといいと思います^^
ちなみに私は、紙色が白くて、目が細かめが好きなので、ホワイトワトソンをよく使います。
透明水彩で描く時の紙の波打ちを押さえる為には、水を使って板に貼付ける「水張り」を事前にしておくと、描きやすいし仕上がりもきれいです。
個人的にはまったく同じ絵でも、紙が波打ってヨレヨレなのとぴしっと伸びているのでは、仕上がりの見た目が全然違うと思います。
なので、水張りは面倒がらずにしたほうがいいです。
スケッチブックに描いた作品を額装した場合なんかは水張りは無理ですが、額装してある作品が額の中で波打っているのを見ると、ちょっともったいないな~って思います。
不透明水彩絵の具で描く場合も、画用紙などでもいいですが、水彩紙を使うとよりいいのでは、と思います。
子どもの頃に絵を描いていた紙は、大体一般的な画用紙を使うことが多かったと思いますが、画用紙、と言ってもいろいろで、あまりに薄い画用紙だと、水を使う絵の具だと波打って描きづらかったりきれいに仕上がりません。
不透明水彩絵の具は比較的こってりした絵の具液で塗りますので、透明水彩よりは紙が波打ったり痛んだりしにくいとは思いますが、紙の表面が濡れた状態で何度もこするとやっぱりボロボロになってしまうので、紙は丈夫な方がいいです。
透明水彩絵の具と不透明水彩絵の具のパレットの使い方
絵の具は両方とも、パレットの小さなところが絵の具を出すところ、大きなところが水や他の色と混ぜるところです。
で、使い終わったパレットの洗い方ですが…
透明水彩絵の具はパレットに出した絵の具を毎回洗わずに、固まらせて使います。
私はパレットの混ぜるところ(広いところ)は色の濁りの原因になりますので、混ぜるところだけは適時洗っています。
または透明水彩絵の具の場合、
不透明水彩絵の具は、絵の具を出すところも含めて、使うたびにパレットをきれいに洗います。
不透明水彩絵の具は粘度が高いので、洗わないでパレットで固まらせてしまうと、がびがびにくっついて落とすのが大変です!
絵の具は固まらせずに柔らかい状態で混ぜて使うので、使うたびにチューブから新しく出して使います。
パレットに前に使った絵の具が残っていると次に使う時に思わぬ色が混ざって色が濁ったり、思い通りの色で塗れない原因になりますので、毎回使い終わったパレットはきれいに洗いましょう。
まとめ
透明水彩絵の具と不透明水彩絵の具の違いの一部をご紹介しましたが、今回の内容をまとめると…
- 水彩絵の具は「透明水彩の具」と「不透明水彩絵の具」がある
- 不透明水彩絵の具は、白を塗るときや混色に白い絵の具を使う
- 透明水彩絵の具は白い絵の具を使わずに、紙の白を塗り残すことで白を表現する
- 透明水彩絵の具は色の濃淡を作る時には水の量で調整する
- 透明水彩絵の具はパレットに絵の具を固まらせて使い、不透明水彩絵の具は毎回パレットをきれいに洗う
同じ水彩絵の具と言っても、使い方や使用感、仕上がりに大きな違いがある「透明水彩絵の具」と「不透明水彩絵の具」。
どちらも魅力たっぷりの画材ですね!
今回はその特徴や違いの一部で、簡単なご紹介ですがご参考になれば幸いです(^^
あなたがいつも、優しい光と美しいインスピレーションに包まれていますように✨
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