1. 物語【春を待つ日】第2話

    そんなある日、見慣れない顔の青年がカフェにやってきました。青年の少し緑がかった瞳は、この国の生まれではないことを物語っていました。コーヒーを運んで行った私に青年が話しかけてきました。「この国はなんて素晴らしいんだろう。

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  2. 物語【春を待つ日】第1話

    この国は春と冬、二つの季節しかありません。9ヶ月に及ぶ長い長い凍える季節が終わると、いっせいに草花が咲き、虫たちがもぞもぞと土からはい出し、短く美しい春の訪れを告げます。この国の人たちは、短い春の季節を待ち望んで寒い冬の季節を静かに過ごすのです。

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  3. 物語【happy moon】最終話

    がっくりと肩を落としていた老人の目の前に、空から何かがふわりと落ちてきました。老人が落ちてきたものを拾うと、それは黄金に輝く羽根でした。老人がはっと我に返ったように空を見上げると、空には特別魅力的な三日月が輝いていました。老人は三日月を見上げながらいく粒もの涙を流しました。

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  4. 物語【happy moon】第5話

    しばらくたわいないおしゃべりを楽しんでいた男の子と女の子は、ふと、町外れの公園に目を留めました。「ねえ、見て。あの公園にいる老人。人生に絶望しているようにみえるわ。」「そうだね。とても悲しそうだ。」「絶望の淵から救い出す方法はあるのかしら。」「それは本人の心次第だからね。

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  5. 物語【happy moon】第4話

    下を向いて考え込んでいた男の人は、ふと顔を上げました。その瞳には迷いの色はありませんでした。夜空に輝く三日月を見上げ、何かを決意したように一つ深呼吸をして立ち上がると、鞄を持って歩き出しました。さっきまで丸く縮こまっていた男の人の背中は、月の光を浴びて力強く輝いています。

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  6. 物語【happy moon】第3話

    2人はふと、ベンチが1つあるだけの寂れた公園に目を留めました。「ねえ、見て。あの公園にいる男の人。一人ぼっちで考え込んでいるわ。」「そうだね、深刻そうな顔をしているね。」「問題に立ち向かおうとしているのね。」「まだ心が揺れているけど、きっと立ち向かえるさ。

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  7. 物語【happy moon】第2話

    「さあ、仲直りの魔法をかけてあげよう」羽の生えた男の子が手のひらを広げてふうっと息を吹きかけると、月の下に広がる街に、一枚の黄金の羽根が舞い降りました。黄金の羽根は公園の恋人たちのもとに届くと、2人の頭の上で淡雪のように消えました。喧嘩をしていた恋人たちは、ふとお互いの顔を見ました。

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  8. 物語【happy moon】第1話

    都会の夜空、今夜は特別魅力的な三日月が輝いています。その三日月に仲良く腰をかける小さな影が二つ…。夜の街を見下ろしながら、羽が生えた男の子と女の子が楽しげにおしゃべりをしています。2人はふと、街の真ん中にある小さな公園に目を留めました。「ねえ、見て。あの公園にいる恋人たち。

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  9. 物語【羽ばたく】最終話

    「他の鳥と同じものは与えられなかったけれど、あなたは今、自分の力で生きています。ちゃんと生きると言う役目を果たしています。」涙を流して天使を見つめる白い鳥に、天使はニッコリと微笑みかけました。

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  10. 物語【羽ばたく】第5話

    「他の鳥たちが当然のように羽ばたく姿を見て、さぞ辛い思いをしてきたでしょう」天使は優しく白い鳥をねぎらいました。「はい、天使さま。私は大空を羽ばたくことに憧れて生きてきました。他の鳥たちを見ては、なぜ自分だけが?といつも悲しみに暮れていました」「鳥よ。

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