幸せを紡ぐ物語

物語【夜の風に吹かれて】第5話

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この家の裏に畑があり、野菜を育て、ヤギを飼っている。
時折隣の町まで出かけ、野菜を売ったり、他の食物と交換してもらう。
「まれにあんたのような旅人を泊めてやると、金を置いて行ってくれることもある。
どうやらあんたは文無しのようだが」
老人はそういって笑った。

老人の家は狭いけれど手入れが行き届いていた。
私はその晩、小さな客室の清潔なベットで久しぶりにゆっくりと眠った。

よく朝、老人は家の裏に広がる畑を見せてくれた。
「誰もいなくなった土地を畑にしたんだ。
もともとは町だった場所さ。肥えた土地ではないから、ずいぶんと苦労したよ」

…最終話へ続く
〈絵と文/松本圭〉

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