【幸せを紡ぐ物語】

物語【睡蓮】最終話

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「睡蓮の花というのは、昼に咲きはじめ、日の入りには眠るように閉じてしまうそうですね」
若者は池の睡蓮をじっと見つめました。

「そうです。この池の花ももうしばらくすると閉じてしまいます。睡蓮は日中に花開き、日の入りに閉じることを3日間繰り返して花の寿命を終えるのです」
若者は睡蓮の妖精をそっと水面に浮かぶ葉の上に降ろすと言いました。
「眠っていた私の花も、もう一度花開く時が来たようです」

「ありがとうございました」
睡蓮の妖精が丁寧におじぎをすると、若者は照れくさそうに小さく頷くと妖精に背を向けて歩き始めました。
睡蓮の妖精は優しい笑みを浮かべて、去って行く若者の後ろ姿を見送りました。

終わり
〈絵と文/松本圭〉

☆お読みいただきありがとうございました☆

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