【幸せを紡ぐ物語】

物語【黄色いバラ】最終話

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店をあとにする女性に、店主が黄色いバラを手渡しました。
「あの日も黄色いバラをいただきましたね」
「はい、黄色いバラの花言葉は友情です。自分の花を咲かせようとするあなたに友情のエールを贈ります」
「ありがとう」
女性は黄色いバラを大切そう受け取りました。

「また会えますね?」
「はい、バラの季節が来たら、きっと」

心を決めたように歩いて行く女性の後ろ姿を、店主は笑顔で見送り、また何事もなかったかのようにテーブルを磨き始めました。

このカフェの名前は「黄色いバラ」。
あるバラの季節のできごとです。

終わり
〈絵と文/松本圭〉

☆お読みいただきありがとうございました☆

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