【幸せを紡ぐ物語】

物語【happy moon】最終話

happy_moon

がっくりと肩を落としていた老人の目の前に、空から何かがふわりと落ちてきました。
老人が落ちてきたものを拾うと、それは黄金に輝く羽根でした。
老人がはっと我に返ったように空を見上げると、空には特別魅力的な三日月が輝いていました。

老人は三日月を見上げながらいく粒もの涙を流しました。
誰のものでもない月だけれど、今は自分のためだけに輝いているように感じました。

しばらく三日月を見上げていた老人は、やがて穏やかな表情を取り戻すと、黄金の羽根を大切そうにポケットにしまい静かに歩き出しました。

三日月の上の男の子と女の子は、老人のようすを見降ろして顔を見合わせました。
羽の生えた男の子と女の子の瞳にも、涙が溢れていました。

三日月の輝く夜は、あなたが住む街からも、月の上に仲良く腰を掛ける二つの影が見えるかもしれません。
ほら、そこここに金色の羽根が舞い降りて、人々に優しい魔法をかけていますよ。

終わり
〈絵と文/松本圭〉

☆お読みいただきありがとうございました☆

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