【幸せを紡ぐ物語】

物語【ハナキリン】第2話

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どうして自分が一人でいるのか、お姫様は考えたことがありません。
遠い遠い記憶で、優しい父と母がいたような気がするけれど、お姫様にとっては物心ついたときから、召使いが自分の唯一の家族でした。

お姫様が18歳になったとき、召使いが一通の手紙を持ってきました。
「これはまだ幼なかったあなたを、この城にお連れしたときに、王様とお妃様からお預かりした手紙です」

お姫様が封筒を開くと、古ぼけて少し茶色くなった手紙には、お姫様が初めて目にする父親の文字が綴られていました。
「私の国はもうないが、お前が18になるころには平和が訪れていることだろう。
街へ出て普通の娘として暮らしなさい。
おまえの父と母は、おまえが普通の娘として幸せになることを願っています」

…第3話へ続く
〈絵と文/松本圭〉

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