ブログ

  1. 物語【誰も知らない】第1話

    誰も知らない森の中。外の世界から森を守るかのように高い木々が立ち並び、木漏れ日が当たる地面は草に覆われ、いつもしっとりと湿り気を帯びています。その地面の下の土の中は、柔らかくて暖かくて、居心地の良い暗闇。私はこの森の地面の中で、孵化する時を待っています。

  2. 物語【夜間飛行】最終話

    やがて、小さな自分のアパートへ舞い戻った青年に、翼をつけた女性が言いました。「あなたはどこへでも行くことができる。想像力という翼を広げて、どこへでも…」女性はにっこり微笑むと、パサリとわずかに羽の音をさせて、夜の空へと飛び立っていきました。

  3. 物語【cross road】第3話

    必ずまた会える誰かを信じられるなら、一人も時には楽しいものです。でも、それは孤独ではありません。孤独が好き、なんて言う人は、本当に孤独な思いをしたことがない人なのでは?なんて思ってしまいます。ふと、故郷の星を探して空を見上げました。私はもう二度と生まれた星へは帰れないのです。

  4. 物語【小さな灯】最終話

    小さな天使は、たくさんの明かりが消えてしまった暗闇の場所で、たった1本だけでも明かりを灯しているろうそくを見ると、健気さに胸を打たれました。そして、たった1本の明かりを励ますかのように、消えたろうそくに「希望」の明かりを灯してまわりました。

  5. 物語【夜間飛行】第4話

    翼のある女性とともに、青年は空の上から様々な世界を見てまわりました。暖かい南の海の、今まで見たことがない深く透明な青さ。寒い寒い北の国の、真っ白な雪の世界と暖かく揺れる家々の明かり。アラビアンナイトのような建物に、青年の心はワクワクと弾み、思わず感嘆の声を上げました。

  6. 物語【cross road】第2話

    仕事が休みの日になると時々、私はこの交差点にやってきます。巨大な交差点の真ん中に立って人ごみにまぎれていると、雑踏の中、妙な安心感を覚えます。地球人だろうが、宇宙人だろうが関係なく、この雑踏の中では私は大勢の中の一人にすぎないのです。そしてまた、猛烈な孤独感を感じることもあります。

  7. 物語【小さな灯】第4話

    小さな天使は少し考えてからこう答えました。「私が神様に天使にしていただく前、人間界にいたころのことを覚えているの。ずいぶんと短い間だったけれど、お父さんやお母さんに愛されて、たくさんの人たちが私を見守ってくれて、とても大切にしてもらったわ。

  8. 物語【夜間飛行】第3話

    素晴らしい体験をすればきっと素晴らしい小説が書けるに違いない…。青年は、父親について世界旅行へ旅立つと言う友達をうらやましく思いました。そして、軽く頭を振ると、薄暗い部屋の中で1人自分を責めました。

  9. 物語【cross road】第1話

    私の宇宙船がこの星に不時着して半年が経ちました。右も左も分からなかった私は、親切な地球人のおばさんに助けられ、なんとか暮らしています。昼間は工場で働いて、自分の生活費を稼ぐようにもなりました。私の故郷の星にいるお父さんお母さん、どんなにか心配していることでしょう。

  10. 物語【小さな灯】第3話

    ある日、疲れて一休みしている小さな天使のところに、友だちの天使が来て言いました。「人間って不思議だね。みんな幸せを願っているはずなのに、あっちでもこっちでも憎しみや争いばかり。いくら希望の明かりを灯してまわったって、すぐにろうそくの灯は消されてしまう。

おすすめの作品

登録されている記事はございません。

ページ上部へ戻る