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  1. 物語【ひなたぼっこ】第2話

    りんりんりん…おばあさんと一緒にティータイムを過ごしている息子さんの耳に、どこからか小さな鈴の音が聞こえました。「母さん、今、庭から鈴の音がしなかったかい?」おばあさんは「さあ、私には何も聞こえなかったよ。きっと空耳だろうよ。」と言って紅茶をすすりました。

  2. 物語【夏の終わり】第3話

    約束をしていたわけではないけれど、私たちはたびたびの見える丘で会いました。女の人は、外国の映画の話、私にはまだ難しい小説の話、ファッションやおしゃれの話、いろいろな話を聞かせてくれました。時には何も話さずに海を眺めていることもありました。

  3. 物語【月夜のできごと】第2話

    月夜の主役はこの私。女の子が我が物顔で家の中を物色していると、どこかで小さな声がしました。「ママ…」坊やが眠たげに目をこすりながらリビングに入ってきました。「ちぇっ、また坊やが起きちゃった」女の子は舌打ちをしました。

  4. 物語【ひなたぼっこ】第1話

    おじいさんが亡くなってから、おばあさんは小さなお家に一人で暮らしています。おばあさんの家の庭はいつでも草がぼうぼうで、雑草だらけです。春になると息子さんがやってきては庭の手入れを申し出てくれるけど、おばあさんは「いいから、いいから。

  5. 物語【夏の終わり】第2話

    ある夏のこと、一日一度の船便に乗って一人の女の人が島へ降り立ち、暮らし始めました。ときおり物好きな旅人がやってくるけれど、この島へ外からの人が住み着くことは滅多にありません。島の人たちは戸惑い、女の人とは距離を置くように過ごしていました。

  6. 物語【月夜のできごと】第1話

    ある三日月がキレイな晩のことです。この家に住んでいる、パパとママとお嬢ちゃんと坊やはすやすやと夢の中。窓辺に置かれたママのお気に入りの瓶やグラスが、月明かりに照らされて薄い影を作っています。その瓶の間から、勝ち気そうな顔をした小さな小さな女の子がひょっこりと顔を出しました。

  7. 物語【黄色いバラ】最終話

    店をあとにする女性に、店主が黄色いバラを手渡しました。「あの日も黄色いバラをいただきましたね」「はい、黄色いバラの花言葉は友情です。自分の花を咲かせようとするあなたに友情のエールを贈ります」「ありがとう」女性は黄色いバラを大切そう受け取りました。

  8. 物語【夏の終わり】第1話

    この島と対岸の街をつなぐのは、1日たった1往復の船便だけ。そんな小さな離れ小島で、私は暮らしていました。学校の友だちは小学校一年生のときからずっと同じ顔ぶれで、まるで兄弟のように育ち、島全体が一つの家族のようです。

  9. 物語【stand alone】最終話

    ふと目が覚めて、私は気がつきました。きっともう、星は現れているのでしょう。足下の砂にばかり気を取られ、心の中で星を探し求め続けていたけれど、見上げれば空にはいつも満点の星空が輝いていたのです。この空に輝く星のすべてが、私の目指す星。

  10. 物語【黄色いバラ】第4話

    独り言のようにつぶやいた女性に店主が言いました。「バラの季節以外にも店はやっていますよ。いつでもあなたをお待ちしています」「ありがとうございます。

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