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幸せを紡ぐ物語
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物語【希望の歌】第4話
どれくらい進んだだろう?やがて僕たちは多分谷底の中心であろう、少し広い空間にたどり着いた。暗闇に慣れた目と、細々と燃え続けるたいまつの火を頼りにあたりを見回すと、ごろりと転がった大きな石の上に、小さな箱を見つけた。希望の箱。この箱を開くと悲しみに覆われた世界が変わる。
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物語【どこかで誰かが】第1話
月の綺麗な夜、もう真夜中になろうという頃のことです。ある街で1人の少女が寝つけずに夜空を見上げていました。少女は、昼間は通りのはずれのパン屋で、バターたっぷりのクロワッサンや甘い香りのジャムが乗ったデニッシュパンを売る仕事をして、この街で一人で暮らしています。
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物語【good night】第4話
ある町で出会ったある人は、私に怒りを教えてくれたの。その人の火の玉みたいな怒りの光は、私の心の中にも炎を放った。私はその光を受け取ると、そのエネルギーを空に放ち、私自身を照らしたの。まるで身を焦がす真夏の太陽みたいに。
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物語【希望の歌】第3話
魔の谷には絶対に行ってはいけない。小さな頃から大人達から厳しく言われていたけれど、鞄に数日分の水とパンを詰め込むと、僕と仲間たちは魔の谷へ向かった。長く険しい道を、ゴロゴロと転がる石に足を取られながら歩き続けた。
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物語【静かな物語】最終話
この森に春が来ました。居心地の良い土の中から旅立つ時がやってきたのです。土の外はどんな匂いがするのかしら?どんな風が吹いているのかしら?土の中から這い出た私は、生まれて初めて羽を広げ、まだ少し冷たい春の空気を吸い込みました。今、世界のすべてが、私に手を差し伸べています。
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物語【good night】第3話
ある町で出会ったある人は、私に喜びを教えてくれたの。その人の虹色に輝く光で、私の心もワクワクした嬉しい気持ちでいっぱいになった。私はその光を受け取ると、くるりと一回りして自分の心にポーンと放り込んだわ。まるでダンスを踊るみたいに。
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物語【希望の歌】第2話
僕は生まれた時からこの景色をみて育ったので、昔がどんなに素晴らしい世界だったのか知らない。だけど、誰もが笑顔を忘れたこの世界を、変えたいと思っていた。ある日、仲間の一人が言った。「夕べ大人たちが話しているのを聞いたんだけど、魔の谷には希望の箱っていうものがあるんだって。
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物語【静かな物語】第3話
ホウホウホウホウ…森の神様の語る声。ほらほら春はもうすぐですよ。森の生き物たち、もう少しの辛抱です。土の中で眠るものたち、目覚めの時が近づいていますよ。私には新しい季節の足音が聞こえています。そよそよそよそよ…風の声。さあさあ南の風がやってきましたよ。
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物語【good night】第2話
ねえねえ聞いて、私の話。私はそれから旅をして、いろいろな人に出会ったわ。ある町で出会ったある人は、私に優しさを教えてくれたの。その人の優しさは暖かいオレンジをした光で、心細さで一杯だった私の心を癒してくれた。私はその光を受けとると、自分の心にそっとしまったわ。
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物語【希望の歌】第1話
この地は悲しみに覆われていた。空は黒ずみ、木々の葉は落ちたまま緑に茂ることもなく、草花は枯れ果て、人々は絶望とともに生きていた。昔は良かった…。幼い頃に見た景色はどこへ行ってしまったんだろう。この世界には希望がない。
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