幸せを紡ぐ物語

  1. 物語【赤い花】第1話

    あるところに、気だてが優しくて働き者の娘がいました。娘の家はとても貧しかったので、村の学校へも行かず、小さな妹や弟の面倒を見ながら毎日家の手伝いをして暮らしていました。娘は今日も父さんに言いつかって、一人で山へ薪を拾いに行きました。

  2. 物語【睡蓮】第2話

    気のせいか…と思って、池へ目をやると、池に浮かぶ睡蓮の葉の上に、背中に羽をつけた小さな少女が座っている姿が目に入りました。少女の大きさは、若者の手のひらに乗るくらいでしょうか。旅の疲れが見せる幻か、と思い、若者は目をこすりもう一度池を見ましたが、やはり睡蓮の葉の上に少女がいます。

  3. 物語【桜の季節】最終話

    あなたと私は散った桜の花びらを踏みながら、坂道を上りました。坂のてっぺんまで来ると、坂の上からところどころピンク色に染まった街が見えました。街を見下ろしながら、あなたがつぶやきました。「希望とは…」「希望とは?」私はあなたに問い返しました。

  4. 物語【moonbow】最終話

    男の子が恥ずかしそうにうなづくと、女の子は聞きました。「なぜあなたはそんなに月虹を見たいの?」男の子はさらにドギマギして答えようかどうしようか迷いましたが、小さな声でこういいました。「だって、君が毎晩悲しそうにしているから。

  5. 物語【睡蓮】第1話

    あるところに睡蓮の花が浮かぶ、小さな池がありました。その水は青く澄んでいましたが、重なりあうように浮かぶ睡蓮の葉に覆われた水の底は、暗く深い色をしていました。ある暑い日の午後、旅の途中の若者が、一休みしようと睡蓮の池へやってきました。

  6. 物語【桜の季節】第1話

    ある春の日、その年一番桜が美しかった日。満開の桜の花を眺めながら、あなたがつぶやきました。「優しさとは…」「優しさとは?」私はあなたに問い返しました。あなたは私を見つめ、黙ったまま微笑みました。それがあなたの優しさ。

  7. 物語【moonbow】第4話

    ある晩、公園の片隅で月に向かって祈る男の子に、女の子が声をかけました。「あなたはどうして毎晩月を見上げているの?」女の子は男の子が毎晩月に祈る姿を見ていたのです。男の子はドギマギしながら、月虹の話をしました。「そう、それは素敵なお話ね。でも、虹は雨が降ったあとにしか架からないわ。

  8. 物語【flower fairies】最終話

    しばらくして三人の妖精がおじいさんの庭を見に行きました。妖精たちが庭を見ると、おじいさんの庭は色とりどりの花でいっぱいになっていました。庭の門は開け放たれ、町の人たちが次々におじいさんの庭を訪れていました。

  9. 物語【night game】最終話

    ふと我に返って見回す部屋は、どう見ても質素な一人暮らし。窓の向こうのベランダでは、取り入れ忘れた洗濯物が揺れています。

  10. 物語【moonbow】第3話

    そんなある日、男の子は知り合いから月虹の話を聞きました。月虹とは、夜に月の光で架かる虹のことです。月虹をよく見ることができるハワイのマウイ島では、月虹を見た者には「幸せが訪れる」と言う伝説があるということでした。男の子は女の子に月虹を見せてあげたいと思いました。

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