幸せを紡ぐ物語

  1. 物語【ある光】最終話

    「君の光を失った人たちはみんな、人生のチャンスを得たんだ。光を求めながら、自分で暗闇の道を選んで歩いていてはダメだって、気がつくはずだよ。誰かに照らしてもらわなくても、自分で光の道を選んでいくべきなんだ。」彼女はびっくりしたように目を丸くして、僕を見つめた。「うん、そうだね。

  2. 物語【喝采】第3話

    そんなある日、もう日が暮れた頃、空き地で1人歌う女に声をかけるものがいた。声をかけてきたのはクラシックなスーツに身を包んだ上品な紳士で、この近くにある高級クラブのオーナーだと自己紹介をした。紳士は女の歌を賞賛し、自分の店の歌手として舞台に立たないか、と誘ってきたのだ。

  3. 物語【ある光】第6話

    「いないんですか?入るよ」といって、部屋に入ると、ベットの上にぼんやりと座り込んだ彼女がいた。「あ、ごめん。チャイムの音、気がつかなかった」そういって僕を見上げた彼女の左の頬は腫れて、赤くなっていた。「どうしたの?誰に殴られたの?」「うん。昨日のお客さん。

  4. 物語【朝の仕事】最終話

    私は歯を食いしばって両足に目一杯の力を込めて走りました。ちょっと前を走る相手をわずかに抜き去ると、私はアンカーにバトンを手渡しました。閉会式が終わり、荷物を持って校門を出るとお父さんが待っていました。「ごめんな。仕事がなかなか終わらなくて。

  5. 物語【ある光】第5話

    夏が近づいたある日、長患いをしていた祖父が亡くなったと故郷の母から連絡があった。その週末は毎週かかさず通っていた彼女の部屋に行かずに、故郷への電車に乗った。ここ数年、盆も正月も帰らずにいた故郷へ向かうのは気が重かったけれど、子どもの頃よく可愛がってくれた祖父の葬式には出たかった。

  6. 物語【喝采】第2話

    女が歌手を夢見てこの街へやってきたのは5年前。けれど、一人田舎からでてきて誰も知るものもいない女が歌手として成功するなど、一筋縄でいくわけがない。女は昼間は街のレストランでウェイトレスとして働きながら、夜になるとチャンスをつかもうといろいろな店を回った。

  7. 物語【朝の仕事】第4話

    だけど、みんなで囲むお弁当の輪の中に、私のお父さんはいません。私はなんだか食欲がわかなくて「しっかり食べないと午後から走れないわよ、リレーの選手でしょう?」と先生に背中をポンと叩かれました。

  8. 物語【ある光】第4話

    光を売る彼女の存在を偶然見つけて、この部屋に通い始めてからどれくらい経っただろう。僕には彼女の光と彼女と過ごす時間が必要だった。ある時、ビールを飲んでいる時に彼女に聞いてみた。

  9. 歓びの歌

    ☆平和を祈る物語【歓びの歌】むかしむかしあるところに おじいさんとおばあさんと…お父さんとお母さんと、ひいおじいさんとひいおばあさんと、お兄さんとお姉さんと、おじさんとおばさんと、となりのおじさんとおばさんと、そのまたとなりのおじさんとおばさんと、近所の人たちと…...

  10. 物語【朝の仕事】第3話

    お父さんはお弁当の時間になっても来ませんでした。ゆうこ先生が「お父さんからお電話があったわよ。お仕事が長引いているんだって。あなたの分のお弁当も用意してあるから、先生と一緒に食べましょうね。」と言ってにっこり笑いました。

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