ガーベラ

  1. 物語【ガーベラ】最終話

    悲しい気持ちで下を向いていた私を、お花屋さんがバケツから救い上げ、手早く新聞に包みました。私はお花屋さんのお家に飾られました。少ししおれてきてしまった私だけど、お花屋さんは私を特別素敵な花瓶に生けてくれました。そして、食卓の真ん中の特等席に飾り、愛情のこもった目で私をながめました。

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  2. 物語【ガーベラ】第4話

    私は花です。ガーベラです。町の小さなお花屋さんに並んでいます。私は今日、どなたのお家に飾られるのかしら。そう思いながらお客様を待っていたけれど、誰も私を選ばないまま、私の花は色あせてきてしまいました。明日はこのお店の定休日です。

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  3. 物語【ガーベラ】第3話

    私は花です。ガーベラです。町の小さなお花屋さんに並んでいます。私は今日、どなたのお家に飾られるのかしら。日曜日の昼過ぎ、若い女性がお店にやってきて、私を選んでくれました。私を抱える女性のブラウスからは、甘い香水の香りがしました。

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  4. 物語【ガーベラ】第2話

    私は花です。ガーベラです。町の小さなお花屋さんに並んでいます。私は今日、どなたのお家に飾られるのかしら。土曜の午後、小学生くらいの男の子がお店にやってきて、ずいぶんと長い間考えたすえ、私を選んでくれました。私を抱えて走る男の子のシャツからは汗の匂いがしました。

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  5. 物語【ガーベラ】第1話

    私は花です。ガーベラです。町の小さなお花屋さんに並んでいます。私は今日、どなたのお家に飾られるのかしら。夕方、白髪まじりの紳士がお店の前で足を止め、私を選んでくれました。私を抱える紳士のグレーのスーツからは、一日中働いた人の匂いがしました。

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